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衣替えで注意したいポイント

衣替えの目安は最高気温15~20℃の頃

今年の夏はとくに天候の不順さが目立ちましたが、近年は温暖化の影響もあってか9月下旬でも気温が高い日が続いたり、一方で急に気温が下がる日があったりすることもしばしばです。また、たとえば冷涼な北海道では一般的に衣替えの日を9月15日、温暖な地域では11月1日と定めるなど、地域差もあります。

 

そこで目安にしておくといいのが最高気温で、15~20℃を示す頃が衣替えにふさわしいといえるでしょう。昼間はまだ温かく、夕方に肌寒くなるという寒暖差が目立ちだすのが、衣替えに適した頃合いとなります。

・しまう前に汚れを落とす

夏服を収納する前に、汚れをきちんと落とすことです。今年の東日本は9月中旬以降に残暑がぶり返したため、

いっときの急な寒さにいったん慣れた身体は、再び汗をかきやすくなっています。汗や皮脂による汚れが衣服にこびりつくと、洗濯しても落ちないで残ってしまいやすくなるのです。

汗によるシミは見えずらい上に時間が経つと変色(黄ばみなど)しやすい性質があるので、注意が必要です。変色を避け、汚れをしっかり落とすためには、素材の繊維そのものを清潔にすることが大事!!そのためには酸素系漂白剤(オキシクリーン・クリアヒーロー・ワイドハイター等)につけ置きしたうえで洗濯するのが効果的です。なお、漂白剤には塩素系のものもありますので、成分表示を確認してください。

衣類は30~50℃のお湯に漂白剤を加えて30~1時間つけ置いたのち、ふだん使いの洗濯用洗剤と一緒に洗濯機に入れます。お湯の温度が高いほど漂白効果が上がるので、頑固な汚れの場合は50~60℃で。ただ、温度を上げ過ぎると生地が傷んだり色落ちしたりする可能性も高くなるので、注意が必要です

・衣類をしっかり乾燥させる

洗濯が終わった後は、日頃の洗濯時よりもよく乾燥させてから、収納することを心がけましょう。

湿気が残ったまま衣替えによる長期の収納を行うと、カビや虫食いなどに気づかず、衣類の状態が悪化してしまいます。

洗濯と収納は晴れた日の風通しのいい場所で、湿度がもっとも低いとされる10~14時頃が最適です

・収納場所の掃除もきちんと

たんすの引き出しやクローゼットといった収納場所の掃除を、ふだんから心がけておくことも大切です。

引き出しなどの内部を完全に空にすることが難しい場合もありますね。

別の衣類が収まったままの状態でもいったん引き出しや扉をきちんと開き、風通しをよくして湿気を抜いてから、乾燥させた夏服を収めるようにしてください

また、収納した後も時々、引き出しや扉を開いて風を通してあげてくださいね

・湿気・直射日光・蛍光灯を避ける

収納を終えたのちに心がけるポイントは

 

収納場所が窓に近い場合は、日焼けによる色あせの原因になりますので、直射日光が当たらないようにしてください。また、室内の蛍光灯でも、長時間当たっていると日焼けによる色あせを起こしますのでご注意を⚠

湿気はカビの原因になります。湿気よけのために乾燥剤も併せて使用してください

・できれば立てた状態で保管を

たたんだ衣類は上に積み重ねて収納・保管するよりも、できるなら立てて並べるようにしてください。

立てた状態だとほかの衣類の重みがかかりにくいので、しわと型崩れの予防にもなります。

積み重ねておく場合は、しわがつきにくい素材の衣類を下に置くこと。また、シルク(絹)素材のものはたたむとしわになりやすいので、ハンガーに吊るしたままで保管してください。逆にニット類は長期間吊るすと伸びて型崩れの恐れがありますので、たたんでの収納をおすすめしますが、吊るして保管したい時は滑り止め付きや伸び防止用のハンガーを使ってください。

・防虫・乾燥剤を忘れずに

衣類そのものや収納場所を清潔に保っているつもりでも、害虫が侵入してくる可能性はゼロではありません。防虫剤も忘れず、衣類と一緒に入れるようにしましょう。

 

 

衣替えの際には、洗濯、乾燥、収納、保管ともに衣類の素材などによって適した“コツ”があります。それを理解した上でひと手間を惜しまないことが“次の衣替え”まで衣類を長持ちさせること、すなわち節約にもつながります。

適切な気象条件を考慮して、夏から秋への衣替えに取り組んでみてはいかがでしょうか。